2017年 03月 02日
噂の大学法人 |
二つの学校法人が醜態をさらしている(早稲田ではおまへん)。その一つ、京都府立医大。京都府内の大きな病院をジッツ(ドイツ語のsitz,座るという意味)支配し、京都大学の関連病院(ジッツ病院)のほとんどを京都府外、むしろ東海、中国地区へと押しやっている公立大学では札幌と並んで評価の高い大学である。昭和40~60年代は基礎医学も強く、阪大、京大と肩を並べていた。その大学が新聞紙面を賑わしたのがディオバン事件である。ノバルティスファーマの高血圧治療薬ディオバン(バルサルタン)の医師主導臨床研究における利益相反と論文不正である。2007年頃よりその結果に疑義が出され始め,2011年から2013年にかけ不正が明らかとなり、社会的大問題となった。この際は学長肝いりで招へいした松原氏の首を切ることで終結した。このおりに学長の出身母体である消化器内科の論文不正が噂されたが、大学からの明確な答えはなかった。前にも指摘したが、文科省の「学長のガバナンスを強化することが大学の方向性を明確にする」という、馬鹿げた指示がでて、管理者として標準以下(通常の会社では最低)の能力しかない、しかし自覚がなく、自己顕示欲だけが強い学長が幅を利かすようになる。学内は学長のやりたい放題。「俺のゆうことを聞く、仲間」が教授選考のキー。これでは学問の府は死に絶える。このような大学は、思い浮かべるだけで両指に余る。今回の事件は二つに集約できる。一つは偽の診断書を作成したか、もう一つは管理責任者たる学長が暴力団と接触したか、である。前者の判断は医師以外からの切込みは至難の業のような気がする。しかし、後者は明確。接触しただけでアウトである。学長はその席への執着が強く(これは誰もが感じる事実、ファクトである)、評議会より解任決議が出されても、これを蹴る、と思っていたが案の定粘り腰を見せた。「大学」のことを第一に考えるのなら、これだけの騒ぎを引き起こした張本人、身を引くことが「大学」の為であることは明々白々。彼の言うように、偶然2回、祇園で出会うことはあり得ないと思ったが、観念したのか、辞職の意向を漏らしたとか。あとは懲戒解雇にするか、それとも3月末まで席を維持して退職金まで払うかである。大学としての矜持が問われる。それにしても、彼は研究者と言うよりも有名人。沖縄の深層水、祇園、先斗町、芸能人関係、話題は尽きなかった。大阪府、国立大学では考えられない交遊である。京都府は金持ちやな、がもっぱらの噂。この点は、ホンマに、うらやましい。京都府立の古き良き時代を知るものとしては、学問の復活を切に祈る。(梅が満開、学問の府、京都天満宮に恥じぬよう、やね)
by amitohyama
| 2017-03-02 15:41
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