2016年 11月 15日
劣等比較で選択させられる悲劇 |
アメリカの大統領選挙が終わった。怪しげな不動産を操りながらも、相手の不正を糾弾する候補とウオール街からの巨額な献金を受けながらも弱者の味方を名乗る候補との戦い。劣等比較での選択を迫られた国民が気の毒である。イギリスのEUからの脱退の世論調査同様、アメリカの世論調査もひっくり返った。アメリカでは我が国のような出口調査はないようだ。結果確定まで一喜一憂の光景が繰り広げらた様である。その結果は全世界で驚きとして受け止められた。イギリスのEU脱退、フィリッピンの大統領選挙、そしてアメリカ。ナショナリズムとポピュリズムの迎合の結果の感がする。ナチスは広く世間で非難されているが、彼らもまた選挙で勝利した結果、独裁へと進んだことを忘れてはならない。民主主義の危険性を垣間見る。韓国と「井戸を掘った人を忘れません」と言いつつODAなどに知らん顔、コピー商品にも罪悪感のない中国は政情不安になると切る反日のカード。これも根っこは同じ。ナショナリズムとポピュリズム。そして我が国。自民独り勝ち。かといって自民が特段優れているわけではない。下着泥棒の大臣、防衛を知らない国会で涙する防衛大臣、スキャンダルと失言まみれの農水大臣と沖縄北方関係の大臣、妻の妊娠中に女に手を出したゲス議員、同性愛者を宿舎に引き入れる議員、支部と金銭まみれの訴訟合戦の女性議員、などなど、枚挙にいとまがない。普通ならこの内閣は崩壊ですわ。ところが一強内閣として揺るぎそうにない。その理由は明白。野党があまりにもだらしないからである。今の政権に代わる党の選択肢がない。ここでも、国民は劣等比較の選択を余儀なくされ散る。野党は解党的出直しをしなければ、国民の支持は得られまい。この状況では日本の未来もよく見えない。小さいところでは大学がそのモデル。学長権限の強化により、多くの大学、とりわけサイエンスンのレベルが危機的状況である。理由は簡単、あほが学長になり、側近もあほで固めるから、そして利益誘導が幅を利かせるからである。大から小まで、劣等比較オンパレードでは、ため息が出る。民主主義をうまく機能させるすべはないものだろうか。(写真:民主主義について考え込むアミー・ジョリー)
by amitohyama
| 2016-11-15 11:00
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