2016年 01月 04日
新年にはふさわしくない話題ですが |
今年の正月は去年の雪の正月と異なり穏やかな正月であった。また母のいない初めての正月でもある。例年のごとく墓参りに行く。我が方と父の2か所である(母方を継いでいるため)。母の死ということもあり、我が方の墓が気になり管理事務所へ。「子供がいないものですから、お墓の永代供養みたいなのはあるのでしょうか」。管理事務所、きわめて事務的に、「管理料が数年滞りますと平地にして、新しく募集いたします」。ゲッゲッ、である。ほんだら、僕の骨はどこに行くんや。祖父、祖母、叔父、子供の骨は、いずこへ。ここに今年最大の課題が浮き彫りになる。永代供養してくれる場所、しかもキリスト教やで、それを探すことである。衝撃を引きずりながら父の墓に。月末に納骨なので母の名前と命日が刻まれているかの確認も込みで。ここでも驚きの事実が。母の命日が9月4日になっている。普通なら、1日違いやし、まあええか、と流すのであるが、こればかしは。兄に連絡すると、「石屋に渡した紙の内容が間違ってたかも。連絡して直してもらうわ」と。母は「あの子はいい子だけど、あわてもんだからね」と。しかし、父親の葬儀の読経のさいに、「宗派がちゃうで」というクレームが親戚から入り、仏壇を禅宗から浄土宗に買い替えた某S氏よりはましかと。
母が死んで4ヵ月が経過した。遺族の心に追い打ちをかけるのは死後の諸手続きであることをこの間、まさに実感した。母の死が役所から銀行に届くと手続きなしに、間髪を入れずに、口座からの金銭の出し入れはできなくなる。これはこれでよし。一方、亡くなった人の口座の残高証明、全相続人が納得した上での口座の名義変更には、全相続人の同意書、戸籍、印鑑証明、なくなった人の出生から死亡までの全戸籍、実印を携えて、相続代表者が、どんなに忙しくても3時までに窓口に出頭しなければならない。 我が方で大変だったのは、母親の出生からの全戸籍である。母親がどこで生まれ、どうしてどうなったかなどは、男の子はあまり聞かないものである。しかも戦時中である。まずは死亡した豊中市からさかのぼること3ヵ月、数か所の役所にお願いをし、何とか全戸籍をゲットした。果たして、故人の身元確認に、これだけの労苦が必要なのだろうか。大いに疑問である。母の全戸籍をみて,一瞬、目を疑った。母は父と結婚、兄をもうけた後、離婚、そして、父と再び再婚しているのである。兄に「知ってた?」と聞くと、「知ってたよ。だから僕は一時おばあさんに育てられたんだ。」と。えー、ほんまかいな。それも知らなんだ。正に、知らぬは我が身のみ、である。今となれば聞けるよしもないが、「なんでやのん」と聞いてみたい気がする。 かくして、いくつかの銀行での残高証明、名義変更はンンとか終了。ここまでなら、まだ我慢の範囲内である。問題はローンを借りており,かつ預金のある某銀行では語るも涙である。。
まずはローンを返してしまおうと、窓口に電話。支払いやから、現金を振り込めばそれで済むと思っていたのが、甘かった。電話口からバカ丁寧な口調で、「上記書類をそろたうえで、相続評者が窓口においでください」と。母親のローンの残りを振り込むだけですよ。なぜ、そんな手間がいるんですか、と聞いても、「当行の決まりですから」の繰り替えし。ローンの支払い完了の手続きが終了しないと残高証明も出せないし名義変更もできませんと、丁寧におっしゃる。そんなあほなと、腹は立つが、どうしようもない。上記書類を整えて、3ヵ月後、いざ、窓口へ。手続きが終了したのち、支払ったという証明書とこれにかかる費用の領収書をくださいと、小生。ごく当たり前のことと思ったのが大間違い。「そのようなものは出したことはありません」と。それがないと相続をお願いしている司法書士さんも困るので、「支払ったものに対する領収書はあたりまでしょう。相続に必要なんやから」と繰り返し。「おっしゃることは、ごもっともですが,当行では・・・」。押し問答の挙句、何度か上司に相談と。そして、何とか小生が押し切り、領収書をゲット。実に領収書1枚のため、なんと1時間半の戦いであった。
そして、息も絶え絶えに、名義変更の窓口に。ここで思わぬパンチを食らう。「名義変更は相続協議書がなければできません。」と窓口。「でもほかの銀行は問題がありませんでしたよ」「当行の決まりですから」。ここで日夜るとまた何度もこなあかん。何としてもきょう決着や!「相続と名義変更は別問題でしょう。だから名義変更には全相続人の同意書が必要なのでしょ。」「相続同意書まで提出を求めるのは個人情報の点でいかがかと」と畳みかける。銀行や役所の弱点は個人情報の侵害である。ここを鋭く、何度もついたのである。上司と相談すること数度。1時間は優にかかったが、最終的にはこちらの言い分が通る。「このようなケースは初めてで大変勉強になりました。」とあふれるような笑顔で。その裏に隠された思いはよくわからない。しかし相続の相談が稀とは信じられない。いずれのケースも上司は顔を見せなかった。
何かあったら、という銀行の姿勢は理解できるが、銀行のための客か、客のための銀行か、そこが問われるのだが。この銀行?▲が3個。小生もここの口座を持っているので解約しようと思ったのだが、嫁はんに内緒の金が、ホンマに大した額やないけど、振り込まれることも或る口座なので、涙を飲んで継続です。(写真:桃山台公演。ご機嫌な二匹)
by amitohyama
| 2016-01-04 14:26
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