2015年 08月 27日
看取りは政治より心で |
国は医療費抑制のための政策の一つとして在宅での看取りを推進している。大きな問題点はそれを支える仕組みが極めて未熟なことである。家での看取りの最大の問題点は家族の負担であることは間違いない。それをサポートするのが在宅介護の介護士さんである。いわゆるホームヘルパーさんは講習を受け、それを修了した者に与えられる資格で、国家資格ではない。1級と2級に分けられる。この資格を持つ人は一定の介護経験を有していれば介護福祉士の受験資格を有する。ホームヘルパーでなくてもより厳しい基準を満たした人も受験可能である。これらの資格を有する介護福祉士は病院、特養、老人施設、デイケアセンターなどで働く。世代的には結構若い人が多いが、厳しい労働と安い賃金で離職者が多い。それゆえ本人と家族が満足して任せられる施設は数が少なく、かつ高額でもある。ましてや、介護福祉士を持つ若いひとは労働条件がより厳しい在宅の看護を働き場所として選ぶ人はない。在宅では家族が24時間、それも長期にわたって介護することは不可能である。それ故、介護してくれる人を頼むことになる。在宅で介護をしてくれる人は、介護福祉士の資格を持たない人ばかりで、家政婦さんの扱いである。しかし、仕事内容はそれ以上である。我が家も数日ごとのローテーションを組んでもらって、何人かの方に依頼している。年齢?、結構,年を召されております。わたくしと同じか、やや上。70前後ですわ。しかも激しい労働。大変です。問題はこのような介護をしてくれる若い人がいない、ということ。我々の世代での在宅、だれが面倒を見てくれるのでしょうか。訪問看護士(我が家の方は大変優秀)制度、訪問医師制度(僕と同じレベル仮名)の充実は当然のこと、介護を担当する人の育成と待遇改善を真剣に考えてもらわないと、困し、在宅は成り立たない。社会に貢献してきたる人が安心して自宅で人生を閉じること、そのための仕組みを考えるのが国で、医療費抑制が先にありき、では先進国とはいえないし、政治家として人間として、失格である。
by amitohyama
| 2015-08-27 17:34
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