2015年 06月 15日
阪大のトップが決まりました |
阪大の総長選挙が終わりました。これまでは講師以上の投票で上位5名(?)がまず有資格者。全教授が一堂に会し、投票。毎回、最下位のものが脱落。最後は2名の決選投票となる。つまり、絶対多数の得なければ、当選できない。そこには当然、悲喜こもごもの事態が起きる。それを墓場まで持ってゆく気はない。いつか、書いてみましょう。いずれにせよ、この投票システムは、民主的である。しかし、学長の権限を強める動きに乗じて、30人以上の支持者を集めたものを候補とし、全教授で投票を行い、相対多数のものを1位とする〈意向投票)。総長選考委員会を設置し、その委員会はこの意向投票の結果にとらわれず、総長候補を推薦できるとした。しかも総長選考委員会には副学長複数が委員として参加する。利益相反にも等しい行為である。これを聞いた時、小生は「現総長は絶対過半数を取る自信がない」と感じるとともに、公平性、透明性、そしてエビデンスを重視する大学の自殺行為にも等しいと思った。しかい、阪大の中では、強烈なトップダウンに癖癖するとの声が渦巻いている。その良心に期待するしか、ないか。しかし、わが身の可愛い教授がおおいいので、はてさて、などと。このような流れのなか、3人が立候補した。現職、西尾氏、K氏である。意向投票で小差の1位なら選考委員会でひっくり返される。かなりの差をつけねばならない。結論から言うとこれは杞憂であった。ボトムアップあってのトップダウン、各学部の意向の重要視、東大、京大のミニチュアではない阪大を目指すとの方向が受け入れられ、290,220(H),163(K)の結果であった。単科大学と異なり、総合大学ではまだ構成員の良心が働いたということである。さて、問題は総長選考委員会である。午前中の結果を受けて1時より開かれているのに、3時になっても連絡がない。きけば、委員会で現総長を推すグループが相当粘ったようである。しかし、この差はいかんともしがたく、西尾氏に決定した。現総長は卒業後山村内科へ、そして岸本さんのもとでと、医学、免疫学の王道を歩き続けてきた。研究品位困ることなんぞはなかっただろうし、人材にも事欠かない。挫折をこれまで味わったことがなかったのではなかろうか。もし、彼が若い時に挫折を何度か味わっていたら、もっと変わった大学運営になったかもしれない。残念である。ともあれ、阪大には大学を取り戻してくれることを祈るのみである。
by amitohyama
| 2015-06-15 17:45
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